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家庭用アンチウイルスをWindowsServerに入れてみた

2016年01月31日(日) - 23:37 | カテゴリ: Windows

クライアント用WindowsOSのアンチウイルスソフトと言うと、
MS標準のアンチウイルス、AVG等の無料ソフト、
ウイルスバスターとかの有料品など色々な種類が存在する。
しかし、WindowsServer用の有料品は法人契約限定だったり、
フリーはそもそも無かったりしてウイルス対策が蔑ろにされている事がある。

「WindowsのFWで制御しているから問題無い」という玄人は置いといて、
一般用途としてノーガード戦法は怖すぎるのが昨今のInternet界隈。
なのに、アンチウイルスを入れられないというのは、なんとも歯がゆい状況(´・ω・`)

「だったら、家庭用アンチウイルスをWindowsServerに入れれば良いじゃ無いか!」

という事で思い立ち、家庭用アンチウイルスソフトをWindowsServer環境にインストールし、
ソフトウェアが動作するのかを実際に調査してみた。

今回のテストはHyper-V上に下記のOSを構築してテスト。
また、ウイルス検知のテストは行わず、単純に“インストールして使えるか”を確認してみた。

CPU Intel Core i7-4770S 3.10GHz
MEM 2048MB
HDD 50GB
OS WindowsServer2012R2 x64

実際にテストしたアンチウイルスソフトの一覧もこちらの通り。
流石に全品購入する財力は無いので、
各アンチウイルスの“2016/01/30″時点の最新体験版を利用した。

メーカー アンチウイルスソフト
Avast Software アバスト! アンチウイルス
AVG Technologies AVG インターネットセキュリティ
Avira GmbH Avira Internet Security Suite
Canon ESET Smart Security V8.0
Emsisoft Emsisoft Anti-Malware 11
F-Secure F-Secure Internet Security
G DATA G DATA インターネットセキュリティ 2016
Kaspersky カスペルスキー 2016 マルチプラットフォーム セキュリティ
KINGSOFT KINGSOFT Internet Security 2015
McAfee マカフィー リブセーフ
Microsoft System Center 2012 Endpoint Protection
SOFTWIN Bitdefender TOTAL SECURITY 2016
SourceNext スーパーセキュリティ ZERO
Symantec ノートン セキュリティ デラックス
TrendMicro ウイルスバスター クラウド 10

検証手順は、

  1. Hyper-V上にアンチウイルスをインストールしていない仮想OSイメージを作成
  2. 仮想環境のスナップショットを取得
  3. 仮想環境上にアンチウイルスをインストール (プログラムの互換性オプションは未使用)
  4. アンチウイルスのパターンアップデートとフルスキャンを実行
  5. この時点で問題無ければ、”普通に使える”と判断して検証終了
  6. スナップショットまで切り戻し
  7. [2~6]をくり返す

そして、実験する事丸二日。
ひたすらインストール・スナップショット・アンインストールをくり返してみた。

………

※ここから先は、メーカーサポート外の操作となります
 実践してセキュリティが担保出来なくても自己責任となりますのでご了承下さい

結果 アンチウイルスソフト 画面キャプチャ
補足
NG アバスト! アンチウイルス
対応OSエラーが出てインストール出来ない
NG AVG インターネットセキュリティ
初期化中にエラーが出てインストール出来ない
NG Avira Internet Security Suite
対応OSエラーが出てインストール出来ない
NG ESET Smart Security V8.0
インストール中にエラーが出てインストール出来ない
OK Emsisoft Anti-Malware 11
パターンアップデート、フルスキャンを確認
NG F-Secure Internet Security
対応OSエラーが出てインストール出来ない
OK G DATA インターネットセキュリティ 2016
パターンアップデート、フルスキャンを確認
NG カスペルスキー 2016 マルチプラットフォーム セキュリティ
対応OSエラーが出てインストール出来ない
OK KINGSOFT Internet Security 2015
パターンアップデート、フルスキャンを確認
NG マカフィー リブセーフ
対応OSエラーが出てインストール出来ない
OK System Center 2012 Endpoint Protection
パターンアップデート、フルスキャンを確認
OK Bitdefender TOTAL SECURITY 2016
パターンアップデート、フルスキャンを確認
OK スーパーセキュリティ ZERO
パターンアップデート、フルスキャンを確認
OK ノートン セキュリティ デラックス
インストール中に警告が出るが、インストール可能
NG ウイルスバスター クラウド 10
対応OSエラーが出てインストール出来ない

色々とインストールした結果、日本で有名な有料ソフトは軒並みインストールが出来なかった。
流石に大きい所はサーバ専用のアンチウイルスを出しているし、「そりゃ当たり前だ」という結果。
そもそも、クライアントOS用のアンチウイルスをサーバ用として使うのは、
ソフトウェアの方向性からして色々違うので、
インストール自体を出来なくするのは自然な流れなのかもしれない。

逆に、日本でもあまり有名じゃなかったり海外のアンチウイルスソフトは、
クライアント用アンチウイルスをWindowsServerにそのままインストール出来てしまった。
単純にOSチェックを省いている結果だと思うのだが、適当に数日使ったり、
EICARを突っ込んで検知テストとかもパス出来たので、普通に動いている模様。
多分、OSに依存しないソフトウェア構成だから、使えているのだろう。

ちなみに、クローズ環境のWindowsServerにG DATA(以前の余りライセンス)を突っ込んだ所、
リアルタイム検知・FW・NWスキャンも問題無く動作している。ありがたや~

………

そもそも、自宅でWindowsServerを使う人は勉強がてらテスト導入するか、
ガチの自鯖勢が運用とかだと思うが、勉強環境だからこそ安全に運用する為に
アンチウイルスは是非とも入れて貰いたい所。
だからと言ってクライアント用を使い続ける自分もどうかと思うが…

ちなみに、個人が普通に購入出来る料金だと、ESET File Securityとかになるのだろうが、
これでも1ライセンス17,000円(更新は10,000円)なので尻込みしてしまう価格設定。
無い物ねだりと言えばそれまでだが、是非とも個人が購入出来る
WindowsServer用アンチウイルスを出して欲しい所である。





2 Responses to “家庭用アンチウイルスをWindowsServerに入れてみた”

  1. vps上のserver2016にインストールできるソフトが無くて困っていました。

    こんなにもたくさん検証いただいて大変に参考になりました!!

    スナップショットという機能は非常に便利ですね!

    そして、先程kingsoftインターネットセキュリティ2017をインストールし、無事に稼働しました!

    ただし、それによりメモリがだいぶ使われてしまうので、プランを上げないといけないかもです。
    でも、セキュリティ対策をしていないことは大変怖いのでメモリ不足なようなら増やしたいと思います。

    本当に助かりました!
    ありがとうございます!

  2. スナップショットによる任意ポイントへの切り戻しは、
    自鯖はもちろん業務利用でも良く利用しますね。
    特に検証環境では結構危険な事をやったりするので、
    必須と言っても過言では無いと思っています。

    アンチウイルス導入によるメモリ不足は筆者もVPSで経験しており、
    ミドルウェアのチューニングでメモリを確保して乗り切っています (´・ω・`)

    メモリ重視型の完全仮想VPSサービスがあると嬉しいのですが、
    お値段高かったりするので、個人用途ではなんとも難しい所ですね。

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