dnsdist

DNSに特化したリバース・フォワード兼用ロードバランサー。
バックエンド死活監視、ポリシールーティング、QoS制御などのLSLBが備える機能を一通り実装している。
設定ファイルはLua言語で記述する形式なので、環境に合わせて細かい挙動制御も出来る。
なお、DNSクエリに限定すると、dnsdistはクエリのフォワード動作に特化している為、
バックエンドに権威DNS、キャッシュDNS何れかを構築する必要がある。
 
ソフトウェアとしては単一バイナリ動作なので、機能を盛り見過ぎるとバイナリが70MB程まで大きくなる。
必要な機能に限定してソースビルドを行いバイナリ容量の削減をすると、
dnsdist稼働時の仕様メモリ削減も図る事が出来るので、基本はソースビルドが無難な構築方法となる。

参考サイト

インストール

ステータス

gdnsdのヘルスチェック確認はメジャーバージョンによって変化する。
v2.4.2までは、同梱するHTTPサーバを用いたGUI確認となるが、
v3.0.0以降は、コマンドで出力したJSON形式の実行結果を見る事となる。

 v2.4.0 ステータス確認
 v3.0.0 ステータス確認

ヘルスチェック

GSLBは下位サーバに対してヘルスチェックを行い、ステータスに応じた可変レコード応答が特徴となる。
負荷分散(ラウンドロビン)、冗長化(アクティブ・スタンバイ)など様々な構成を取る事が出来る。
gdnsdにもヘルスチェックが搭載されており、基本的なGSLBとして機能するようになっている。
また、標準のヘルスチェックで機能不足の場合、ヘルスチェックで外部コマンドを実行する事で、
環境に応じた機能拡張を行う事も出来る。
 
gdnsdのヘルスチェックを利用する時は、gdnsdのconfigファイルにヘルスチェック定義を設定した後、
DNSゾーンファイルで専用の可変レコードを設定する事により利用可能となる。
可変レコードはAレコードを定義するDYNAレコードと、CNAMEを定義するDYNCレコードの2種類が存在する。
ただし、利用出来る可変レコードはプラグイン毎に制限されている為、詳細は公式ドキュメントを確認する。
 
DYNA/DYNCレコードは ["プラグイン種別"!"応答レコード定義名"] で設定する。
DNSゾーンファイルには下記の様なレコードを追記する事となる。

www    10  DYNA  multifo!tcp_80
blog   10  DYNA  weighted!tcp_443
cname  10  DYNC  weighted!tcp_cname