チュアブルソフトと言えば『あの晴れわたる空より高く』『アステリズム』辺りが有名で、
エ○ゲを嗜んでいる人は一回くらいは作品名を聞いた事があると思う。
有名所と比較すると『残念な俺たちの青春事情。』は表に出てこない作品なので知っている人が少ない。
筆者も聞いた事が少しある程度でノーマークの作品だった。
ただ、ゲームをプレイしたらシナリオに粗はあるとしても普通の面白い作品だった。
シナリオ
このゲームは共通ルートが全シナリオの過半数を占めている為、
共通ルートを飛ばして個別ルート一直線な人は絶体に合わない。コレが低評価原因の一つだと思う。
肝心の内容はどうかと言うと、キャラクターのボケと燐音のツッコミがハイペースで繰り広げられつつ、
シナリオ一つが10～15分程度で終わる事もあり、テンポの良い会話も相まって読みやすい部類となる。
逆に、個別ルートはかなり短く消化不良感が否めない。
エ○シーンを除けば1～2時間程度で個別ルートが終わってしまう上、
燐音・咲耶はフラグ投げっぱなしで終わる事もあり評価が下がってしまう。
ちまち・棗は美味く組み立てられているのに、本命ヒロイン2人が投げっぱなしなのは勿体無かった。
シナリオ量は、共通13時間・個別1～2時間が4ヒロイン・おまけ1時間程度。
ボリュームが少ないので長編シナリオを好む人は物足りなくなるが、
時間が無い中でプレイする短時間勝負を行うなら良い選択肢になる。
攻略順
燐音・咲耶はシナリオの前後関係があるのだが、他キャラクターはサブ含めて独立している。
推しが燐音だった自分は『ちまち → 棗 → 匠 → 燐音 → 咲耶』でプレイしたが、
燐音シナリオは結構黒いので、咲耶推しの人には辛いかもしれない。
あと、どのキャラクターが好きでも咲耶は最後にしておかないと精神的に辛くなる。
キャラクター
キャラクター毎に原画が違うが、ヒロインの塗りで似せる様にしているのか違和感が少なく感じた。
男性キャラクターの方はタッチが独特なので要注意。コレはエ○ゲあるあるなので慣れるしか無いと思う。
上の通り筆者は燐音推しなので、燐音の放課後屋上夕日バック一枚絵が気に入った。
他には咲耶個別ルート中盤に出てくるキスシーンも破壊力が高く、
総じてキャラクターの可愛さを活かしたシーンが多かった。
主題歌
BGMはsolfa、主題歌はKOTOKO、エンディングはnao・茶太の豪華布陣。
特に主題歌の『Bum-out!!』はエ○ゲソング好きは聞くべし。筆者はもっと早い段階で聞きたかった…
KOTOKOボイスの高い音階とアップテンポのメロディラインで王道エ○ゲソングを突き進んでいる。
作詞・曲調から青春ソングに仕上がっており、聞くと元気が出てくる一曲。
一日の最初に聞いて好スタートを切ったり、集中して作業する時にエンジンをかける為に聞くと良さそう。
実際、最近は朝っぱらに聞いて一日のやる気を出す為に聞きまくっている。
………
ブランドが畳まれてしまったので表に出てこなかったり、出てきたとしても低評価な事が多い本作だが、
世間で言われている程、低評価のゲームには感じなかった。
シナリオに課題が多いのはその通りだし、残念というキャッチコピーを生かし切れていないのもあるが、
それを補うレベルでボケ・ツッコミが面白い上、ヒロインが可愛いので絵目当てで購入しても申し分ない。
さらに、主題歌もアップテンポで元気が出る青春エ○ゲソングなので聞いて損も無く、
そつなくエ○ゲを形にしている。
中古で買えば2,000円を切り、DMMならチュアブルソフトのフルパックもあるので入手性も良い。
シナリオが短い欠点があるが、
その欠点を逆手に取って土日のみプレイするライトユーザにオススメしたいゲームだった。
………
フルコンプした直後のタイトル画面に表示される一枚がこちら。
ちまち(右上)の顔がヒロインのそれじゃないのが、見事に『残念』を表している。
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