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さくらの雲*スカアレットの恋をフルコンプ

2023年01月16日(月) - 23:36 | カテゴリ: ゲーム

令和の名作と聞いていたのと、梱枝りこ先生が原画なのでプレイしてみたかった本作。
実は昨年の11月頃からプレイして年末にはフルコンプもしたのだが、
コミケ冊子の執筆に集中していたのでレビューを書けていなかった。

そんな状態だったが、コミケも終わり本業も若干余裕が出来たのでレビューを書いてみた。

きゃべつそふとの作品は初めてのプレイだったので、期待3:不安7な印象だった。
さくらの雲*スカアレットの恋は他でも言われている通りシナリオ重視のゲームだが、
原画も音楽も高水準なエ○ゲになっている。

攻略順は分岐無しの実質一本道で『遠子 → 蓮 → メリッサ → 所長』の順番になっている。
シナリオはセリフをほぼ聞きつつ、エ○シーンは飛ばし気味でプレイは20時間程度だった。

以下、ネタバレを含むので未プレイの人は要注意

  • シナリオ

現代に生きる主人公が大正の時代へタイムスリップしてしまい、
その時代で発生する事件に巻き込まれてつつ解決と現代への帰還を目指す物語。
遠子と連のシナリオは似ている部分も多くキャラゲーの色が強いのだが、
メリッサと所長は物語の根源と伏線回収も入る事からシナリオゲーの色が濃くなっている。
とは言っても、キャラ毎にシナリオの特性が変わる部分もチラホラあるので、
キャラクター重視・シナリオ重視のどちらでも満足出来る様になっている。

人によって面白くなる時間は変わるが、筆者はメリッサルートからの展開が刺さった。
シナリオに散りばめられた伏線を元に謎解きをするゲームを最近プレイしていなかったので、
久々にこの流れでプレイして懐かしく感じつつ、結末を考えるのが楽しかった。

前半二人も十分面白いシナリオではあるのだが、
後半二人で起きる怒涛の伏線回収には霞んでしまうのが勿体ない。
とは言っても、全体のバランスが良くまとまっていて面白いエ○ゲの分類に入る。

所長は全ルートの伏線回収も入るので、他キャラクターとは違うハイレベルになっている。
キャラクターが良いのもあるが、後半のどんでん返しと怒涛の伏線回収にはやられた。
一週目のプレイで考えていた謎解きと違う答えになった事もあり、一気に読んでしまった。
結末を迎えてから答え合わせとして二週目に突入すると至る所のヒントに気づくのだが、
シナリオの「カラクリ」に最初から気づける人は少ないと思う。

最後はSF要素が出てくるので若干人を選ぶ可能性があるが、
その上であり得る現実に物語を収束させたのもシナリオライターの腕だと感じた。
タイムスリップする時代が大正というのもラストの重要な伏線になっているし、
このゲームが発売された時期もゲームに盛り込んでくるのは脱帽だった。

ゲームの特性上、二週目を始めると遠子からまたクリアする必要が出てきて面倒なのだが、
コレもアララギの役目から来る細工だと思うので、諦めずに最初からクリアし直してほしい。

………

  • 原画、キャラクター

言わずもがな、梱枝りこ先生のキャラクターは流石としか言えない。
元から筆者が好きな絵師な事もあるが、
長年エ○ゲ界隈で原画を務めてきた実績は凄くて絵が色んな意味で安定している。
梱枝りこ先生の描くキャラクターが好きなら絶対に買うべき。

先生のキャラクターは、ニーソ・金髪・ツインテールのどれかが入る事が多く、
同人誌の後書きでも同様の事を数年前に言っていたのだが、
条件を満たしているメリッサと所長に対する気合の入れようは凄かった。

単純にシナリオと同期するシーンが多いのもあるが、
原画の描き込み量とシナリオとの同期が高く没入感を上げる為に一躍買っていた。
PCの壁紙として一枚絵を使っても違和感無いし、実際に一時期は壁紙にしていた。
エ○シーンの描き込み具合を見ても他と一線を画しており、
まさにエ○ゲここに極まれりと言ったレベルだった。

勿論、遠子と蓮も先生が得意とする幼めに仕上がっており、
どのキャラクターをプレイするにあたっても遜色は無い。
時代背景もありシンプルな衣装が多く、昨今のキャラと比較すると物足りなくなるかもだが、
盛っていないからこそ、梱枝りこ先生が純粋に画力で勝負していると実感した。

………

  • 主題歌、BGP

最近の主題歌とは違くピアノを使いつつも、ギターとドラムも効かせたロックな部分が多い。
初めて聴いた時は苦手な曲調と感じたのだが、回数を重ねる毎に好きになっていく曲だった。
シナリオ前半で起きる怒涛の流れをイントロ、
物語中盤の時代に慣れてきた状態を落ち着いたメロディで良く表している様に感じる。

恐らく『Fメジャー(ヘ音調) → Eメジャー(ホ音調) → Fメジャー(ヘ音調)』で繊維しているのと、
最初は『Dm→ G → F → E → A』で遷移している様なので、狙って曲を作っているのかも。
適当耳コピなのでコード進行は間違えているかもだが、よく練られていると感じた。

BGMはシナリオの時代背景に合わせた物が大半だが、やはりロック調の物も多かった。
緊張のシーンで流れる曲には特にギターを多用して重めの曲に仕上げている物が多く、
大正ロマンで固めているわけではなかった。

シナリオ・原画・主題歌が良い意味で強すぎるのでBGMが霞むのが勿体無いと感じつつも、
この位の方がゲームの引き立て役としては良いのかもしれない。

………

令和を代表するエ○ゲとは良く言った物で、ここまで高次元で纏まっているのは久々だった。
それこそ、2006~2009年あたりの黄金期と同レベルと感じた。
ゲームをリリースした時代背景までもシナリオの伏線に使っているのは初めてだったので、
こういう伏線の張り方もあるのかと驚いた。

唯一の欠点を書くとしたらゲームのUIがPC向けではない事。
UIが弱いので従来のエ○ゲーマーは古めかしいと感じる筈。
しかし、それを補って余るレベルで他が良いのでUIには目を瞑ってプレイして欲しい。

PS4とSwitchなどコンシューマーでも出ているがフル実装はPC版なので、
PC版で演出を楽しんだ後に二週目でコンシューマー機を使うと良いと思う。

中々珍しいシナリオ構成だが、中々楽しめるゲームなので万人におススメ出来る。
ゲーム全体がハイレベルなのもあり、
是非ともエ○ゲ初心者のシナリオゲー入口としてやって欲しい。





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