2017年05月20日(土) - 23:06 | カテゴリ:
Linux
実は、IPv6で待ち受けるInternet用のDNSサーバを構築はしていたのだが、
色々とバタバタしており放置していた。
そんな中、折角構築したサーバを放置したままなのも勿体ない事もあり、
「そろそろIPv6対応させるか…」と発起して作業再開…
という事で、レジストラに"ns-lab.org"のグルーレコード変更を申請して、
自宅サーバ用DNSサーバ自体をIPv6対応させてみた。
やる事は簡単で、DNSサーバでIPv6の待ち受けを設定した後、
上位DNSにグルーレコードを登録する為にレジストラから申請するだけ。
適当に申請した後にzoneが伝搬するまで待ってから、
digで自鯖ドメインのNSを引いてみれば反映されているかがわかる。
$ dig @2001:500:c::1 ns ns-lab.org
; <<>> DiG 9.9.9-P1 <<>> @2001:500:c::1 ns ns-lab.org
; (1 server found)
;; global options: +cmd
;; Got answer:
;; ->>HEADER<<- opcode: QUERY, status: NOERROR, id: 47636
;; flags: qr rd; QUERY: 1, ANSWER: 0, AUTHORITY: 4, ADDITIONAL: 7
;; WARNING: recursion requested but not available
;; OPT PSEUDOSECTION:
; EDNS: version: 0, flags:; udp: 4096
;; QUESTION SECTION:
;ns-lab.org. IN NS
;; AUTHORITY SECTION:
ns-lab.org. 86400 IN NS ns1.ns-lab.org.
ns-lab.org. 86400 IN NS ns2.ns-lab.org.
ns-lab.org. 86400 IN NS ns3.ns-lab.org.
ns-lab.org. 86400 IN NS ns4.ns-lab.org.
;; ADDITIONAL SECTION:
ns1.ns-lab.org. 86400 IN AAAA 2001:470:fdb0:feed:222:230:107:251
ns2.ns-lab.org. 86400 IN AAAA 2400:8500:1301:729:133:130:52:97
ns1.ns-lab.org. 86400 IN A 222.230.107.251
ns2.ns-lab.org. 86400 IN A 133.130.52.97
ns3.ns-lab.org. 86400 IN A 153.126.186.142
ns4.ns-lab.org. 86400 IN A 203.137.111.25
;; Query time: 141 msec
;; SERVER: 2001:500:c::1#53(2001:500:c::1)
;; WHEN: Sat May 20 22:35:01 JST 2017
;; MSG SIZE rcvd: 231
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『なんでNS3とNS4はAAAAレコードが無いの?』と思った方は鋭い。
実は、IPv6を調達しているVPSでIPv6の逆引きをやっていなかったり、
固定値で変更不可だったので登録を断念した。
DNSの仕組みとして逆引きは必須では無いのだが、逆引き自体が無いとそれなりに困るのと、
自前でDNSを持っているのに逆引きでVPS提供元ドメインが出てくるのは微妙なので、
『いっその事、登録を無くすか』という結論になった。
なので、逆引きを登録出来た某サービス(NS1)と、ConoHa(NS2)はデュアルスタックでDNSを待ち受け、
固定値だったさくらのVPS(NS3)と、そもそもサービスが無かったABLENET(NS4)で役割を分けた。
…本来は全NSでIPv4/IPv6の両方を待ち受けるのがベストなのだが、趣味な自鯖なので (´・ω・`)
$ dig @8.8.8.8 -x 2001:470:fdb0:feed:222:230:107:251 +short
ns1.ns-lab.org.
$ dig @8.8.8.8 -x 2400:8500:1301:729:133:130:52:97 +short
ns2.ns-lab.org.
$ dig @8.8.8.8 -x 222.230.107.251 +short
251.SUB251.107.230.222.in-addr.arpa.
ns1.ns-lab.org.
$ dig @8.8.8.8 -x 133.130.52.97 +short
ns2.ns-lab.org.
$ dig @8.8.8.8 -x 153.126.186.142 +short
ns3.ns-lab.org.
$ dig @8.8.8.8 -x 203.137.111.25 +short
ns4.ns-lab.org.
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時代はクラウドの中、自前でこんだけDNSサーバ構築している誤家庭は少ないだろうな…
DNSサーバの拡張はこれで一段落。
次はお待ちかねのWebサーバのIPv6化を行うか、MailゲートウェイのIPv6化を行いたい所。
LTE網でIPv6振ってくるのが目前に迫ってきているし、IPv6系の勉強と対応準備を進めねば。
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2017年05月10日(水) - 19:37 | カテゴリ:
Linux
CentOSとOpenSUSEだと普通にウイルスチェックが走ったのだが、
Debian環境でamavisを走らせても、一向にウイルスチェックを行えずハマったので備忘録。
ディストリビューションに左右されない技術を習得する為に、
敢えて複数のディストリでns-lab BBを構成しているのだが、
普段は使い慣れたCentOSとOpenSUSEを利用するようにしている。
で、CentOSとOpenSUSEの場合、amavis設定ファイルの『@bypass_virus_checks_maps』を
コメントする事でウイルスチェックを行うようになるのだが、
Debian環境でコメントしても一向にスキャンを行えなかった。
………
結論だが、Debianの場合は明示的に『@bypass_virus_checks_maps = (0)』の様に、
"0"を設定して強制的にスキャンを有効化させる必要があった。
後はEICAR文字列をメール本文に記載してamavisを通すと、
メールログなどにウイルスチェック結果が出力されるようになる。
今回は重箱の角を突いたような事だが、
デフォルト値がディストリ毎に違う場合もある良い例でした。
2017年05月06日(土) - 22:48 | カテゴリ:
Linux
ns-labのバックボーンは自鯖を軸にしているのだが、
稀に回線・サーバメンテで意図的に停止させる事があった。
その時の接続性を維持する為にConoHaでVPSを借りたのが最初なのだが、
使ってみると自鯖には無い面白さを実感してきたので規模を着々と拡大させていた。
そんな中、ひょんな事からGSLBとIPv6に手を出し始めた所、
地域的に近いと変化が少なく勉強にならない事があったり、
そもそも関西の方にもVPSを(なんとなく)立ててみたかったので探し出してみた。
そんな事を数ヶ月行い、最終的に残ったのがABLENETのVPSサービスだったので、
とりあえず1年間の契約を行ってみた。
今まで使った事のあるVPS事業者でも、関西リージョンでサービス提供している所があったのだが、
折角借りるのに同じ事業者でやっても違いが出ずに面白く無いので、
今まで使った事の無い所を使うのが前提条件だった。
ただ、海外にVPS置くのはなんとなく怖いのと、
AWSを常用する程のお金も無いので、国内のVPS事業者から選んだ所、
今回選んだ「大阪:ABLENET」と「長野:使えるねっと」の二つ。
そんな中、ABLENETを採用したのは以下の理由から。
-
契約前・契約後のメールサポートがレスポンス早かった
-
色んなOSを自分でインストールする事が出来た
-
他VPS事業者と同額でメモリ2.5GB借りれた (他は概ね2.0GB)
-
IPv6を、FE80::/112貰えた (他は/124~/128程度)
-
Google、Yahooへのpingが1msの応答速度
…かなりマニアックな選定理由だが、特に4は貰えるならば貰いたい所なので助かった。
後からアドレス欲しくなったともしても、アドレス追加に非対応だったりするので。
ABLENETはIPアドレス帯と事業者情報からして恐らくIDCFを使っているみたいなので、
回線の太さとかも考慮すると、ping応答速度が1ms前後というのも頷ける理由。

今日の22:00にpingを打った結果。1ms以下は殆ど見た事無いので驚いた。
………
他には [$ cat /proc/cpuinfo] すると『Intel Xeon E5-2667 v3 3.20GHz』と出たが、
動作周波数は常時3.4GHzをマークしていた。
CPU自体はターボブーストにも対応しているみたいなので、恐らくその影響だと思う。
その他、メモリとかディスクについては、
仮想基盤(KVM)の都合上か、ハードウェア情報を見ても全部QEMUになっていた。
今回のVPS追加で、ns-labへの接続箇所は全部で4拠点になった。
…本当は、IPv6と実験用VPNもあるが自鯖サービスには利用していないので割愛

北海道(SAKURA)・東京(ConoHa)・大阪(ABLENET)のVPSから、自鯖基盤へVPN接続する形で構成してある。
と言っても、メインは自鯖基盤からISPを通してInternetへ出ているので、VPSを通す通信は限定してある。
ただ、↑の用にIPv6を調達したりするには使いやすいので、
暫くの間はVPN+VPS構成を変更する事は無いだろう。
一応、新VPSも本番系に組込済みだが、DNS逆引き設定が完了していないので紹介はまた今度。
その時にはIPアドレスと有名サイトへのping、VPS自体のベンチを取ったりしてみたい所。
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