Cisco ASA 5510を分解して静音化改造
	DigiLoog恒例。新機材を導入したら分解して静音化してみるコーナー。
	今回は色々と試行錯誤したので完成度は高め。といっても、最終的にはいつも通りではありますが…
	
	現在は物理結線がManagementPortから、Ethernet0/3へ変更済。
	ASAは起動直後の轟音さえ乗り切れば五月蠅くないのだが、
	自宅で起動させっぱだとそれなりに響きはするので、毎度の静音化改造をする事に。
	と言っても、中にはCeleron積んでいたり、排気方向でのファン設置していたりという設計指向があるので、
	『CPUを冷やしつつ・排気風量も確保しつつ・ファンを交換する』という流れになった。
	
	上写真がデフォルト状態のASA 5510の中身。
	右のファン2つはモジュールを積まないと動作しないので、左で排気量を確保する必要がある。
………
でも、ファン交換する前に――
	今回導入したASAの搭載メモリは256MBの為、1GBまでアップグレード交換をしてみた。
	と言っても、自作PC組んだ事ある人ならどうって事無い作業内容。だってメモリ交換だもん。
	どちらかと言うと対応するメモリを探すのに苦労した。
	

	左画像が交換前の純正メモリ。右画像が交換後の非純正メモリ。
	今時、DDR-PC2700なんてジャンク屋以外じゃ売っていなかった(´・ω・`)
	『ならジャンク屋で買えよ!』という所なのだが、
	リアルが忙しくジャンク屋が開いている時間に赴く事が出来なかった為、
	夜遅くまでやっていたソフ○ップでDDR-PC3200を適当に買ってきた。
	仕様に対してオーバースペックな気もするのだが、
	PC-2700要求にPC-3200を搭載するのは問題なかろうと判断。実際動いているし。
………
	そして、メモリをアップグレードした状態をデフォルトとしてのファン交換作業を開始。
	メモリ交換程度じゃ、排熱量をUPする必要も無いだろうが、
	ASAは値段も値段なので熱暴走による故障の可能性をできる限り無くしたかった。
	

	デフォルト搭載が上の状態。40 x 40 x 28mmのファンが合計4つでした。
	
	Ciscoなのに、SANONじゃない! しかもNidecを使っているとは…
	『Nidecなんてファン知らね~よ』という人もいるかと思うが、
	実は比較的最近のIntelCPUリテールクーラーで採用実績があったり。
	
	ASAではファンコネクタも普通の配列になっていた。他のCisco製品だと上画像の状態から黒と赤を入れ替える必要が多々。
	ここも、メインCPUにCeleron積んでいるという事が影響しているのかも。
	どちらにしても、交換する側としては面倒な作業しなくて済むのでありがたい。
そして、今回調達してきたファンはこちら。
	

	左のファンを3つ、右のファンを2つ買ってきた。数が標準より多い点は後で。
	左の静音ファン(7.57CFM)をメイン基板サイドに排熱方向で搭載し、
	右の標準ファン(7.20CFM)を念の為として、モジュールサイドに排熱で搭載というスタイル。
	
	左メイン、右サブの状態の搭載状況。
	メイン側のCPU排熱がモジュール側へ逃げる事は無いだろうと思ってこんな搭載。先の通り右動かないし…
だが、この状態だとシャーシがかなり熱くなった為、何かしらの対策を考える必要があった。
………
	1). ファンを吸気方向で取り付ける。
	やってみたのだが、より熱くなってしまったので没。
	CPU自体はよく冷えるのだが、CPUの排熱によって熱せられた空気が筐体内部で滞留してしまう。
	さらに、ファンを吸気方向で取り付けると熱い空気がチップ・NIC・メモリと、
	熱に弱い部分へ直接当たってしまうという事もあり、早々に辞めた。
	2). 右サイドのファンを大きい物に交換
	そもそも、右サイドのファンは動かないから意味無いよ(´・ω:;.:…
	3). モジュールのブランクパネルを外しておく
	やってみたのだが、モジュール部とメイン基板部に仕切りがあるので殆ど意味が無かった。
	あと、内部への埃流入も怖かったのでコチラも没。
	4). ファン増設
	という事で、落ち着いたのはもう一つファンを増設するという改造。
	これにはカラクリがあり、ASA 5510では標準でファンを4つ搭載していて、
	上位のASAではファンを5つ搭載しているという事実。
	そして、ASA 5510と上位ASAではシャーシがほぼ同じという事実をGoogle画像検索から知った。
	『なら5510でも搭載出来るのでは?』という考えに至り、
	ASA 5510では塞がれていたファンガードを取っ払って取り付けてみた。
	
	両面テープで止めてあるだけなので、簡単に剥がせるファンガード。
	良識ある人ならASAはデータセンターなり確実に冷やせる場所へ設置するという事と、
	5510の処理速度自体がそもそも抑えてあるので、
	発熱も低かろうという判断から封印されているのだろう。
	が、今回はそれを無視して搭載する(`・ω・´)
	
	実は、5510のメイン基板にはファンの給電コネクタが3つ搭載されている。標準時は真ん中が空いている状態。
	機械的に無効化されていないかが心配だったが、ファンを接続したら普通に稼働した。
	

	そんな事を経た結果、メイン基板の排気ファンは3発、モジュール側の排気ファン(未稼働)は2発に落ち着いた。
	その結果、夏場この時期の気温・室温でも耐えきる事が出来ている今夏。
	問題のファン騒音の方も殆ど無くなった。というよりも、鯖の方が五月蠅いからわからない(゚∀゚)
	ASAはPPPoE出来たり、VPN装置として動いたり、Proxyとかも組めたりと色々遊ぶ事が可能。
	まだ、NGFWの普及はしないと思うが、
	ASAみたいなワンランク上のFWも今後普及していくのかもしれない。
	これで、今年の夏休みは退屈しなくてすみそうだった。
…てか、夏休みに籠もってこんな事やっちょる自分は何だろう(´;ω;`)
				




