前提だが、筆者が試した方法でもファンエラーを完全に解消する事は出来ないので、
万全を期すなら本家からスペアパーツを購入した方が良い。
それを承知の上で自力解決したい場合は次のパーツを揃えれば互換品もどきを作る事が出来る。
- Noctua NF-A4x20 / 40x40x20mm, 4pin PWM, 5000rpm
- Owltech OWL-FANGUARD04-2P
- Molex PicoBlade 1.25mm 4pin PWM
- 適当な4cm角ファンフィルタ
正規品は厚さが28mmだが、40mm角で4ピンPWM対応の28mm厚のファンが皆無な上、
あったとしても12,000rpm超の爆音ファンしかない。
試しに13,500rpmのファンを搭載した事があるが、離陸音が響いてドン引きしたので即やめた。
例に挙げたパーツを写真の様にサンドイッチ構成にすると、30mm厚になるのでギリギリ搭載できる。
全パーツがねじ止め出来るので接着剤は本来不要だが、
厚みを稼ぐ為のファンフィルターがグラついたので今回は接着剤も併用してみた。




………
物理的な壁を乗り越えた先に待っているのは、ファンと1.25mmファンコネクタの結線方法となる。
TM200のファン結線情報が何処にも無いのでファンのデータシートから推測する必要がある。
データシートだとPULSEとPWMの結線を確定出来なかったのだが、
実機でファン回転数の制御が出来ているっぽいのは、左の「黒・赤・黄・青」結線だった。
本格的に調査するには回転数制御しながら相回転計を使ったり、
ロガー計測する必要ありそうだが使い方がわからないので専門の人にお願いしたい (´・ω・`)

例に上げたパーツで組み立てたとしても回転数が5,000rpmなので、
起動直後の回転数が足りずエラーになる場合がある。
数回起動を試して回転を滑らかにした後なら起動してくれるのと、
一度起動しきればそのまま使えるので、一応排気ファンとしては機能する。
6,000rpm位あれば普通に起動しそうな気がするので、
ARCTIC S4028-6K 40x40x28mm DC12V PWMあたりならそのまま使えるかもしれない。
………
最終的に今回の改造ファンを実践投入する事は無かったのだが、
カシメ工具の使い方を勉強し直したり、データシートを自力で読み解くのは結構面白かった。
本職でも物理層を弄る機会はあるが、流石にこのレベルまでは無かったので良い経験になった。
その分の試行錯誤でお金が万単位で吹き飛んだが、それもまた勉強の内だと思うので良しとしよう。
この情報が他の人の役に立つかどうかはわからないが、
自宅にエンタープライズサーバ筐体を導入しようとしている人の騒音対策になれば嬉しい限り。
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