Cisco892Jに排熱用の排気口を作ってみた
Cisco892J分解記事の時にも指摘していた、吸気ファンの対向に排気口が無い欠陥設計の為、
C892Jを連続稼働させるのは些か心配という事情があった。
そして、購入したC892Jはns-lab BBのコアルータとして導入予定だったのだが、
諸事情により今まで通り1812Jを継続利用する方針に転換してしまった…
という事で、C892Jは検証専用機になる事が確定したのだが、
どっちにしろ検証の為に1週間連続稼働とかはよく行うので、
排気問題は早々に解決しておく必要が出てきた。
なので、秋月とツクモを回り必要な物資を購入した上で、
C892Jのシャーシ改造(排気口新設)をやってみた。
↑は改造した後の全体像。本来は存在する筈の左側を取り除いてみた。
今回、シャーシを改造するにあたり重要になったのが、
『如何にして厚さ1ミリの鉄板を切り取るか』という点。
普通なら金鋸(スパイラルソー)とか、電ノコで切り取るのを考えるのだが、
今回は予算が殆ど無く買う事が出来なかった。
という事で、丁度別用途で使う予定もあった、ハンドニブラーを購入しチャレンジする事にした。
今回は別用途の方が予算があったので、そっちで使う名目でハンドニブラー(HOZAN K-88)を購入。
握力があれば、このハンドニブラーで厚さ1ミリ程度の銅・鉄・アルミ板を切断する事が出来る。
ちなみに、C892Jのシャーシ厚さは実測0.6ミリ程度だった。
………
- 作業は自己責任で
- ハンドニブラー使う時は軍手と安全眼鏡使う事
いきなりだが、C892からファンマウンタと基板を取り除いたのがこちら。
基板の下地はネジ穴の箇所が盛り上がっており、昔のPCケースを想い出した筆者。
その後、シャーシの外側にマジックで切断線を下書きし、適当な鋭利物で罫書き線を書いた。
………
そして、ここからが長かった…
ハンドニブラーを握ってシャーシを切断する事、約1時間。
作業中にハンドニブラーの固さに手が負けて水ぶくれが出来てしまったり、
切断した鉄が飛び散って攻撃してきたりと、色々と(物理的に)大変だった (´・ω・`)
切った後は、大体こんな感じに仕上がった。
切断線が歪んでいるが、筆者のハンドニブラー技術が低いからこうなったのであって、
使い慣れている人ならば、もっと綺麗に直線で切断を行える筈。
切断面がギザギザになっているが、この程度ならば棒ヤスリで頑張れる範囲内だと思う。
ちなみに、筆者は適当に10分程度バリ取りして諦めました (゜∀。)
適当にバリ取りした結果がこちら。
普段は触る事が無い切断面だが、メンテナンスで蓋を開けた時に手を切るのは避けたいので、
最低限のバリ取りだけはした方が良さそう。
シャーシを開けた(切断した)事により、吸気ファン → CPU → シャーシ外へのエアフローが確保出来た。
あと、ファンについても軸ブレ音がしていたので、
Cisco静音化で毎度お馴染みの、ワイドワーク DC2ボールベアリングファン(高速タイプ)を買って来た。
ファンコネクタのピン配列を変更するのも毎度の事なので、変更の仕方は割愛
………
上記の状態で、ns-lab BBの本番NWに接続し、ルーティング交換とか実通信を1時間程流した所、
パケロス無く、筐体温度も上がらず、ファンも安定して回り、普通に通信を行えている。
今回、C892Jを購入した事によって、ns-lab BBのルータもCiscoだけで5台になった。
そろそろ、Cisco以外とのルーティングや、OSPFピア、BGP構築とかにも手を出してみたい所。
………
~ お ま け ~
C892Jに乗っているメモリはDDR2-SODIMMなのだが、Cisco純正外の物を載せてみた所、
(当たり前だが)メモリを認識する事が出来なかった。
今回はpqi製の1GBメモリを試してみたのだが、
そのうちジャンクパーツ屋で他メーカー製でテストをしようと思う。
未サポートの容量なので蹴られた可能性もあるが、
↑のメモリではIOSがメモリを認識する事すら出来なかった。