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Cisco Catalyst 2960-Xを買ったので分解してみた

2022年08月13日(土) - 13:40 | カテゴリ: Network

“ns-lab BB”のバックボーン設備はメイン系がYAMAHAとCiscoで構成しており、
中でもCisco Catalyst 2960Sは2016年6月に購入してから6年程度稼働していた。

6年も起動しっぱなしにすると筐体内に埃が詰まってきたり、
排熱ファンの軸ブレが大きくなったりして自宅で常用するには問題が出てきていた。
さらに、最近は夏が暑いので排熱ファンに問題が出るのは致命傷になる。

そんな事もありL2SWを刷新しようとCatalystで良さそうな物を探していた所、
Cisco Catalyst 2960Xの48ポート版がそれなりの安さで出ているのを発見。
スペック的にも刷新用として丁度良いので買ってきた。


2960XはポートLEDが下部についているので、俯瞰で写真を撮ると稼働しているのかわからない。
経験上、L2SWは軽いからこそNWラックの上部にラッキングする事が多い気がするので、
上の方に設置してもポートLEDが見える様にする配慮で変わったのでは無いかと思う。


48ポートのLEDが少し光っているのが見えてるが、上から見るとこんな感じになる。
自宅で床置きするなら眩しくないので丁度良かったり。

2機種のバックプレーンが同じだからこそ出来る芸当なのだが、
対応したモジュールを使えばSとXでスタックを組めたりする。
だからこそ筐体も似た感じになっており、重ねても奥行があんまり変わらない。



裏面はスタックモジュールと電源冗長化のRPSポートになっており他のCatalystスイッチと同じ。
今回は48メタルポート+4SFPポートの機種なのでフロントはフル装備になっている。
シリアルポートとマネジメントポートは左端に寄せられて、右側はSFPポートのみになった為、
配線した時にSFPポートを塞ぎにくくなり、アップリンクをSFPに接続した時にごちゃごちゃしにくい。

………

お待ちかねの分解写真。
Catalyst 2960Sは変則型の基盤だったが、Catalyst 2960Xは比較的整った四角形だった。


他のCatalystや他社スイッチと同じく電源とメイン基板が分離していた。
スタックモジュールを差し込む部分も簡素化されており、シャーシの溝に沿ってそのまま差し込める。
モジュールガイドが無いと剛性が心配だが、頻繁に抜き差しする物でも無いので割り切っているのかも。


電源は安定のLITEON製。台湾のスイッチ電源メーカーで最近は色んな物で見かける。
トランスは見れなかったが電解コンデンサは日本ケミコンKXGを使っていた。


2960XはUSBシリアルポートが二つ搭載されているので、フレキシブルケーブルが基盤から伸びている。
左端に見えているLEDポート用のパーツは、
シャーシのモードボタンを押した時にSTATやSTACKを切り替え表示する為の物なのでデータ用とは別。
スイッチのデータポート制御チップにはMarvell 88E1680-LKJ2を利用していた。
スペックシートを見たら1Gbpsを出せるみたいなので、ポート自体はスペック通りに実装されている。
至って普通ではあるが、安定性重視のNW機器だからこそのチップ選択に感じた。


排熱ファンは最近のCiscoで多い4ピンコネクタタイプ。
NIDEC 800-39488-01シリーズなので、型番で探せばAliExpressとかで購入出来る筈。


電源を入れてみると起動直後はかなりの音が出るが、3分程度置くと落ち着いてファン回転数も下がる。
この時、筐体の電源ボード付近から凄い勢いで外気を吸い込んでいたので、
埃がシャーシ内に入るのを防止する為にマグネット型のファンフィルターを改造して外側に付けてみた。
3日程度動かしただけで埃っぽくなっていたので、埃流入防止で仕事してくれている。

………

検証用仮想サーバやiSCSIのデータトラフィックも実際に流しているが、問題無くパケット転送してる。
排熱ファンも正常稼働しIOSもちゃんと動いているので、不具合・バグの両方とも無かった模様。

トラフィックを転送出来て当たり前なので機能面は他のCatalystと違いがあんまり無いが、
新しいスイッチはテンション上がるので、暫くの間はログインして状況をチェックする事になりそう。
退役した2960Sも掃除すれば現役で使えるスペックは持っているので、
今後は2960Xと2960Sを使ったL2SW検証や、検証用に確保した3560CXも使ってラボテストをやろうと思う。





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